自宅でサーバーに使っているノートPCが異音を発するようになりました。CPUクーラーのファンがお疲れのようです。
たいした用事にも使っていないのに、夜中に突然「ガー」とか言い出すのは甚だ迷惑、ということで、何とかしようということになりました。
具体的には、
(1)立ち上がっているプロセスを減らしてCPUの付加を下げる
(2)OSを入れ直して軽いシステムにする
という方法が考えられますが、今使っているOpenSUSE 10.3はサポートが終わってしまい、YaSTでソフトウェアのアップデートができなくなっています。
この際、再インストールしちゃいましょう!
スペック
- マシン : TOSHIBA dynabook Satellite J11(J11240C/4)
- CPU : モバイルIntel Celeron 2.40GHz
- メモリ : 256MB
- HDD : 30GB Ultra ATA
- モニタ : 14.1型 XGA (1,024×768)
- ネットワーク : LAN(100Base-TX/10Base-T) 、無線LAN(仕様不明)
- その他 : CD-ROMドライブ、FDドライブ、PCカードスロット(IIx2 or IIIx1)、USBx4
詳細->http://dynabook.com/pc/catalog/satellit/040203j1/spec.htm#240c
OSをどうするか
今までは OpenSUSE 10.3 を使っていました。
会社の先輩が勧めていたのと、パッケージ管理のYaSTがどんなもんか興味があったからです。
確かにYaSTは便利でしたが、マシンスペックのためか、最新版の11.2がインストールできないのと、confファイルをいじるのも別に面倒じゃないじゃん、という理由で今回はSUSEは見送りました。
で、やっぱり時代はUbuntuでしょ!というわけで、早速インストールCDを作ってみました。
インストールは成功しました。超簡単。
でも、起動したらまったく何も動きません。いや、おそらく「アップデートマネージャ」のバックグラウンドプロセスくらいは動いていたのでしょう。まもなくアップデートマネージャのウインドウが表示されました。
インストールしたらアップデートはキホンだよね、ということで言われるままにアップデートをインストールしますが、再起動しても動作は全く改善されません・・・。
ま、当然といえば当然ですね。メモリもグラボも全然足りてませんから。それにしてもCPUのクロック周波数だけ異様に高いこのマシン・・・。
どうせデスクトップ用のデストリなんて、サーバ使いの俺には要らないぜ!などと負け惜しみを言いつつ、UbuntuはしっかりメインマシンのVirtualBoxで動かしてみたり。
サーバー版も試してみましたが、こちらはインストール自体失敗しました。
Ubuntu は、低スペックマシン用にカスタマイズしたものもたくさん出回っていますが、まあ、そこまでUbuntuにこだわる理由もないだろうということで、見送ることにしました。
さて、じゃあどうするか。ということで頭に浮かんだのは、前から気になっていたFreeBSDです。
BSDはUNIXにしてLinuxにあらず、と誰かが言ったかは知りませんが、「安定」「高速」「安全」というキーワードと、大手のIT企業で自社サーバのOS(の、ベース)として採用されているという話は興味をそそります。
早速、FreeBSD最新版の8.0をダウンロードしてインストールしてみたところ、なんとあっさりとインストールできるではありませんか。
これで決まりです。
FreeBSD 8.0 インストール
FreeBSD のサイトから、「FreeBSD を入手する」→「FreeBSD ISO-IMAGES/i386」を選択すると、FTPソフトが自動で起動してサーバに接続されます。
そこから8.0の「8.0-RELEASE-i386-disc1.iso」をダウンロードしてCD-Rに焼きました。
あとはこのCD-RをノートPCにセットして、BIOSでCD-ROMからブートするよう設定し、起動。
適当にググったページを参考に、Developerっぽい設定でインストール完了です。
インストール後の設定
インストール後、最初にやったのがsshdの設定です。
インストール時に自分用のユーザーを「wheel」グループで作成し、sshでの接続も許可するよう設定してあったのですが、このままではパスワードだけでログインできてしまいます。
/etc/ssh/sshd_config を編集して、パスワードログインを禁止します。
#ChallengeResponseAuthentication yes
↓
ChallengeResponseAuthentication no
これでひとまず安心です。
あとは、自分のホームディレクトリに.sshディレクトリを作成し、authorized_keys ファイルに公開鍵を書き込んでやれば、鍵認証でSSHログインができるようになります。
さあ、これでノートPCを定位置に格納して、メインマシンからリモートで操作できるようになりました。
次に、アプリケーションの自動アップデートの設定です。
FreeBSDにはパッケージ管理の仕組みが複数あって、コンパイルが必要かどうかによって使い分けるとよいようです。
簡単なのは、
/usr/sbin/sysinstall
で、最初のインストーラと同じインターフェースで、パッケージを追加/削除します。
コンパイルが必要な場合は、portを使います。
で、最初にインストールをするべきなのは、cvsup と portupgrade です。
これらを実行することで、インストール済みのパッケージを最新版に更新することができるという仕組みです。
あとは、vim,emacs,sudo,w3m,zsh,nkfなどを必要に応じてインストールします。
portによるインストールとアップデートは、相当の時間が掛かります。まあ、何かのソフトをソースからコンパイルした経験のある人なら想像はつくと思いますが。
ノートPCのモニターで日本語表示
FreeBSDで日本語を扱う場合、デフォルトの文字コードはUTF-8になります。リモートからログインして扱うときは、リモートの端末のターミナルソフトが対応していれば問題ありませんが、インストールしたマシン本体のモニタでは、デフォルトでは文字化けします。(あ、もちろん、というべきか、X windowがインストールされていない環境で、CUIの画面にログインした場合です。)
昔からLinuxを使っている人なら、もう反射的にkonですが、konはeuc_jpにしか対応していないことを今日知りました。
代替として、jfbterm を使います。
port でインストールして、こちらを参考に設定すれば、ログイン後に
% jfbterm
で日本語が表示されるようになります。