個人情報保護やらコンプライアンスやらの話で、企業間でのメールのやり取りでは、添付ファイルを暗号化して、パスワードを別途やりとりするのが一般的になっています。
本当に重要な情報はメールではやり取りするべきではない、という議論はさておき、「添付ファイルを簡単に解読できないようにする」という姿勢は必要ですね。
で、暗号化の方法ですが、いまのところ「zip形式で10桁以上の英数まじりのパスワード」あたりが妥当なのではないでしょうか。
前の会社では、取引先で「アタッシュケース」というソフトを使うことを要求してくるところがあったのですが、Macに対応していないのがつらいところです。誰かなんとかしてくれないかなあ。
(個人的には、opensslで暗号化するのが、インターネット時代にマッチしていると思うのですが)
そんなこんなで、Mac ⇔ Win でzipファイルのやり取りをするときの注意点をまとめます。
てゆうか、Windowsユーザの皆さんに、「こちらはMacなのでこうしてください」と注文を付けるのは、非常に嫌がられることが多いので、ここはひとつマイノリティーとして寛大に折れてあげる方法です。
Win → Mac で、受け取ったzipファイル
Macユーザには有名なフリーウェア「スタッフイット」の解凍だけできるバージョンを使えば簡単です。
でも、Macに標準でインストールされているツールを使えば、それすら必要ありません。
暗号化を戻したいファイルをデスクトップに保存して、[アプリケーション]→[ユーティリティ] から、「ターミナル」を立ち上げ、下記のように入力します。
cd Desktop
zipcloak -d 暗号化ファイル.zip
「暗号化ファイル.zip」というのが、Winユーザから渡されたzipファイルです。ファイル名にあわせて変更してください。
Enter password:
と聞かれますので、パスワードを入力します。
あとは、デスクトップ上のzipファイルをダブルクリックすれば、解凍されたファイルが表示されます。
日本語のファイル名も、問題なく表示されるはずです。
「zipcloak」というのが、パスワードをつけたり外したりするプログラムなんですね。
古いMacだと自分でインストールする必要があるようですが、10.5では普通に使えました。
コマンドラインからzipを解凍する方法としては、「unzip」というコマンドを使うのも一般的ですが、これだとWindowsユーザが日本語でつけたファイル名が文字化けするようです。
Mac → Win に、パスワード付きzipファイルを送る
こっちが問題です。
Macにも、デフォルトでzip形式でアーカイブを作成する機能が備わっていますが、パスワードをつけるには工夫が必要です。
さらに、Mac OSXではファイル名をUnicodeで管理しますので、Windowsではファイル名が文字化けします。
さらにさらに、Macではフォルダの中にアイコン等の情報を格納した隠しファイルが自動的に作られていますので、Windowsでフォルダを開くと、この隠しファイルが使用できないファイルとして表示されてしまいます。
これらの解決方法をいろいろ調べたのですが、どうやら
Grand Turista Miyaさんという方が配布していらっしゃる「MacZip4Win」というフリーソフトを使うのが、簡単で良いようです。
パスワードも文字化けも、いらないファイルの問題もすべて解決します。
参考リンク
【ZIPファイルにパスワードを付ける ? @IT】
http://www.atmarkit.co.jp/fwin2k/win2ktips/642zippwd/zippwd.html
【ZIPのパスワードって安全ですか? – 教えて!goo】
http://oshiete1.goo.ne.jp/qa1394400.html
【「Zipファイルのパスワードを短くするのは危険だよ!」を計算して確認してみた – RX-7乗りの適当な日々】
http://d.hatena.ne.jp/rx7/20080920/p1